泡(エアー、ヌーベ)の料理を作ってみよう
卵や生クリームが泡立つのは当たり前。
これらの食材には、泡立つ成分が入っているからです。
そ・こ・で、
本来ならば、泡立つことのない
野菜や果物のピュレを泡立ててみよう!
2月に3回にわたり連載していましたが
第一弾は、調味料編で しょうゆ
(⇒詳しくは コチラをクリック )
第二弾は、トマト
(⇒詳しくは コチラをクリック )
第三弾は、青じそ
(⇒詳しくは コチラをクリック )
これらを組み合わせて、
和食の前菜の一品を作ってみました。
・・・あえて、和食で・・・
この手法は、フレンチの世界ではかなり取り入れられているのですが、
料亭や割烹では、まだまだ取り入れているお店は少ないですね。
でも、東京の龍吟はすごいですよ!
そこまでのことをできるのは、料理長の山本さんがスゴイから。
You Tube にも数々のスゴ技をアップされていますが、
そうそう真似できるものではありません。
私が目指すものは
・・・誰にでもできる、調理科学が生み出す料理・・・
今日、調理場に行って、おもしろいことを聞いたから、やってみよう!
で、すぐにできちゃうくらいのことでないと、
毎日、レストランで提供できないですし、
そのくらいのことだと、次々と応用もできるのです。
トマトと青じその小吸物 泡仕立て
初夏に、和食でトマトのすり流しがきりっと冷やして、ガラスの器で出てくることがあります。
それを泡にしてみました。
誰でもできる 作り方
①完熟の超熟れ熟れトマトをミキサーにかけて、漉す。
②一番だし、塩、薄口しょうゆで調味する。
③大豆レシチン または 板ゼラチンを、液体の2%を目安に加えて溶かす。
④ハンドミキサーなどで泡立てる。
※ちなみに、液体の2%はあくまでも目安です。
ピュレやジュースによって、濃度が違います。
どろっとし過ぎていると、泡立ちにくいですよ。
私は、大豆レシチン、ゼラチンにアレルギーがある方には、他の凝固剤で提供しています。
ソースやジュースを 泡にする なんて、誰が考えだしたの?
というと、
スペインの三ツ星フレンチレストラン
エル・ブリ(エル・ブジ) (2011年閉店)の
フェラン・アドリア 氏 です。
(⇒この本を以前読んだときの 投稿はコチラ)
エスプーマを使ったかたい泡も作れますが、
それにはエスプーマの機器が必要です。
私は、フェラン・アドリア氏が、
「エアー」と呼ぶ、
空気を食べているような感覚のもっと軽い泡
を、簡単に作っています。
これだったら、主婦がおうちにお友達をお招きする、
ちょっとしたおもてなしにも使えますよ♪
私は、 「調理科学」 という学問を、
こんな風に伝えています。
●プロ向けには?
料理人が厨房の現場で役立つ メソッド に落とし込んで伝える
●主婦向けには?
日々の料理に役立つ
「台所の科学」 としてわかりやすく伝え、
コツの科学で、料理をもっと美味しくするお手伝いをする
●子供向けには?
料理に科学が隠されていたなんて!? と
食や科学に好奇心と探究心を持つきっかけに
むちゃくちゃ楽しい世界ですよ~
本日も最後までご覧いただき、ありがとうございました。
「科学で料理はもっと美味しくなる!」
HP www.manyoria.com
著書のご紹介 ⇒ 詳しくはコチラをクリック
● 『科学でわかるお菓子の「なぜ?」』(柴田書店)
執筆本のご紹介
● 『パンづくりに困ったら読む本』(池田書店)
(パンづくりのQ&Aを執筆)
ヌ
| 固定リンク
「料理のサイエンス・コラム」カテゴリの記事
- ベーキングパウダーの保存法・それでいいの?~料理のサイエンスコラムvol.17(2016.05.24)
- 調理法でこの色の違い!「赤カリフラワー」はこうして食べる~料理のサイエンスコラムvol.16(2016.04.30)
- 納豆にできた白い粒つぶ、これは何?~料理のサイエンスコラムvol.15(2016.04.28)
- タケノコの白いモロモロの正体は?~料理のサイエンスコラムvol.14(2016.04.13)
- カプセル(スフェリカス)の料理は、人工イクラがヒント!?(2016.03.23)
コメント