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粟 ならまち店~奈良

平城遷都1300年祭で、

私の住む奈良にも、素敵なお店がどんどん増えているのはうれしいことです。

その中でも、今、奈良で、予約がなかなか取れないお店のひとつが、

「粟」です。

本店は、「清澄の里 粟」といって、

奈良公園などの観光でにぎわう場所から、南へ車で20~30分走らせた場所にあります。

そこまでいくと、のどかな田園地帯。

奈良の伝統野菜を作りながら、
それをおいしく食べてもらう

“農家レストラン”として、大人気のお店です。

このお店がメディアにとりあげられることが多いのは、

お料理がおいしいとか、お店の雰囲気がいいとか、そういうことだけでなく、

オーナーの三浦さんの生き方が、素敵だからだろうなあと思います。

            

料理や農業とは無縁の福祉関係の仕事をしていた三浦さんが、このお仕事を始められたきっかけというのが、テレビで放映されていて、

人生っていろいろな転機があるのだなあと感じました。

新婚旅行で訪れた、アメリカで、先住民の暮らしを目にしたときに、

子供にはいじめや不登校などの問題もなく、

高齢者は農業など自分の役割をきちんと持って生きている、

そして、主食であるトウモロコシの種を、生きていくために守ることが当たり前で、

地域社会が「種を守り継ぐ」ことによって、固い“絆”を持っている・・・

ということに感動されたそうです。

福祉の仕事をしていたからこそ、こういったとらえ方をされたのかもしれませんね。

そこで、帰国してから、日本でもそういった「種」にまつわることを調べていくうちに、

伝統野菜というものに行き着いた。

自分たちで、農業を営みながら暮らせる場所はないかと探し、

奈良の市街地からも近いのに、日本の原風景が残る、奈良の高樋町に居を構えることを決められたそうです。

農業なんて全くの素人

というところからの試行錯誤で、

周りの農家の方々が、新しく来た若い夫婦が頑張っているということで声をかけてくれて、農業にアドバイスをもらいながら、

地域の人たちに溶け込んでいき、そして約10年。

地域の各家庭で、おいしいからと、自分たちで食べる分だけを作ってきた「奈良の伝統野菜」を、

絶やしてはいけないという熱い想いを、三浦さんがこの地域に持ち込んで、

伝統野菜の種の交換会というものを開いて、
各農家で、種を分け合うことによって、

地域での共有財産として守るという意識を生み出し、

そして、みんなが一生懸命作っているこの野菜を、

もっと多くの人に知ってもらう機会として、

農家レストランをオープンされたそうです。

ちょうど、時代も後押ししたところがあるんじゃないでしょうか。

京都、なにわ、加賀など、各地の伝統野菜ブームで、

「清澄の里 粟」も、オープン当初から注目されやすい業態でもあったのでしょうね。

          

昨年に、ならまちに2号店「粟 ならまち店」ができました。

そちらも、たちまち1ヶ月半前には予約しないと入れない繁盛店となり、

私はまずは、ならまち店に行って来ました

料理のご紹介の前に、語りすぎた感がありますが、

三浦さんの熱い想いに、感激してしまい、

ついつい前置きが長くなってしまいました

           

場所は、以前blogでご紹介した、

おいしい和菓子屋さん「樫舎」のなんとお隣。(→詳しくはコチラ

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間口が狭く、うなぎの寝床のように奥に長い造り。

築130年の古民家を改装したそうです。

ふすまなどで仕切られていなく、オープンな感じの個室の席になっていて、

坪庭が見えるお部屋、蔵のようなお部屋などがあり、

ゆったりお食事を楽しめます。

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私は、お昼に家族と両親と一緒に行きました。

ならまち店は、清澄の里でスタッフの方が栽培した、大和伝統野菜や旬の野菜をはじめ、

五ケ谷営農協議会の方々が栽培された野菜と、

奈良の大和牛をメインにしています。

           

粟「収穫祭」御膳 2900円 というメニューをいただきました。

<前菜>

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●むろべにと水菜のサラダ

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むろべにというのはさつまいもの一種みたいです。

ここにかかっているオイルは、燻製オイルというもの。

芋も珍しいですが、このオイルの香りで食べさせる!というような一品で、
どうやってこのオイルを作るの??と、びっくり。

●ブロッコリーのたかきびトマトソース

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たかきびというのは雑穀で、

アメリカのベジタリアンの食事では、
たかきびはハンバーグにするという料理が定番で、

つまり雑穀なんだけど、味がひき肉っぽくアレンジできるんです。

だから、たかきびトマトソースなのですが、ミートソースみたいです。

●奈良大豆の絹豆腐、キャベツの煮浸し、大葉のジェノバソース

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豆腐がまったりととろけておいしいです。

●20種の雑穀豆腐、くこの実

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胡麻豆腐のような食感です。

●烏播(ウーハン)(手前)、こんにゃく(中央)、とろろ湯葉(奥)

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烏播(ウーハン)というのは里芋で、
里芋の中でも最高の粘りといわれています。

もともとは台湾から導入されたそうで、こういう名前がついているんですね。

半世紀以上前には、宇陀や吉野の山間部で栽培されていましたが、今では希少。

季節のものだったので、お店にも飾られていました。

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中心の親芋を取り囲むように、
楕円形の子芋がまわりにびっしりとついて、

この子芋がねっとりしているそう。

黒い茎が特徴的で、それが、烏の名前につながっているそうです。

舌にからみつくような粘りで、普通の子芋で作る田楽とは、一味違います。

●小松菜と揚げの煮浸し

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●ブルーベリーの生ジュース

<大和牛3種の盛り合わせ>

ユッケ、たたき、しぐれ煮

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<野菜炊き合わせ>

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さつまいも、烏播(ウーハン)、大根、ごぼう、粟もちを揚げたもの、たけのこ、にんじん、手作りの凍み豆腐、しいたけ の炊き合わせです。

烏播(ウーハン)が、この皿にも登場しています。

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植物性のものばかりですが、揚げた粟もちが入っているからか、野菜が滋味あふれる味だからか、とても満足できるんです。

薄味のあんかけが、それぞれの野菜の個性を、うまくまとめてくれています。

粟は、米よりも古くから栽培されている穀物で、このお店のシンボルでもありますよね。
粟もち、おいしいです。

<野菜てんぷら>

スナックエンドウ、インカのめざめ、新玉ねぎ、キクイモ

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キクイモは、このようなおいもです。

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菊みたいな花が咲くので、この名がついたとか。
れんこんみたいなサクサクした食感で、ごぼうのような味わいもあります。

インカのめざめは、さつまいものような甘さが好きです。

紅塩が添えられています。

<ご飯、汁もの、香のもの>

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●黒米のご飯

黒米は白米に少し入れて炊くだけで、黒米の黒紫色のアントシアン色素が溶け出して、ご飯が紫色になるのがきれいですよね。香りもあります。

●大和芋の落とし汁

大和芋は粘りが強い山いもなので、おろしたものにつなぎを入れずに、みそ汁に落としたら、こんな風に固まるそうです。

芋の甘味が、みそ汁に染み出て、おいしいですね。

●香のもの

白菜、赤カブの葉、紅丸大根です。

<デザート、飲み物>

バニラアイスクリームとガトーショコラ、2種のいちごの食べ比べ

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いちごは左があすかルビー、右があかねっこです。

あかねっこは、ももいちごのことで、デカイですよね~

            

こちらで、コースは終了。

大和牛がでてきましたが、私はそれがなくっても、十分にお腹一杯で満足でした。

野菜尽くしって、ややもすれば、物足りなく感じてしまうところを、 

野菜の味で食べさせ、変化に富んだ調理法で工夫されて、

そして、食べ終わったときに、心まで満たされる満足感があります。

             

息子には、

お子様ランチ 1200円 を注文したのですが、

お子様ランチのくせに、おいしいんです!

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息子の食べっぷりを見て、おいしいものはここまで食べるんだねと両親を驚かせていました。

メインは、たかきびを使ったトマトソースの野菜グラタン

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体によくって、おいしいものは、どんどん子供に食べさせたいですね

             

こちらのお店は、お料理もおいしいですが、サービスの質がよく、そこにとても居心地のよさを感じます。

ひとつひとつ丁寧に、料理と野菜の説明をしてくれ、

質問にもきっちりお答えしてくれます。

オーナーの三浦さんの情熱、お料理を作ってくれている料理人の方の想いを、
サービスの方が上手に伝えてくれているなあと、感心しました。

とてもよい時間を過ごせて、両親も大喜び。

来訪は4月初旬でしたが、

季節を替えて、春、夏、秋、冬の四季を、野菜から感じに、また食べに行きたいです。

次は、ぜひ、清澄の里のほうへ!

                   

「粟 ならまち店」

 奈良市勝南院町1番地

  営業時間 11:30~15:00 (L.O.14:00)
       17:30~22:00 (L.O.21:00)

  定休日 火曜日

       

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グルメ・クッキング」カテゴリの記事

コメント

たかきびのソースが気になるわ~。

ミートソースみたいになるんだね!

盛り付けといい、メニューといい、勉強になるね~

投稿: kumi | 2010年8月 2日 (月) 11時50分

こちらも素敵なところですね。
メモメモしておきます。

アマレーナ行ってきましたよ。
他のお店は外から見て場所確認をしておきました。
次回の楽しみにとってあります。
ありがとうございます。

投稿: まきko | 2010年8月 2日 (月) 21時30分

くみちゃん、ありがとう!

たかきびは、アメリカでマクロビオティックのメニューで、たかきびで作ったハンバーグに、全粒粉のパンで、ハンバーガーにしたりっていうのでも定番だったりして、

ひき肉として使うって、不思議だよね~

投稿: まきすけ | 2010年8月 3日 (火) 17時51分

まきkoさん

わざわざ奈良に来られるなら、ならまち店より、ぜひ「清澄の里 粟」へ行ってみてください。

車でないといけない場所ですが、

そちらのほうが、粟のスピリットをさらに感じることができると思います。

阪神芦屋では、一番のおすすめが、ベッカライビオブロートのパンです。

たいした写真がないので、記事にアップしていませんが、

かみしめるほど粉の味わいがでてくるし、

ビオなので、いいですよ。

仕事が終わってからいくと、もうパンがなくなっているので、午前中に行くとか、ネットで種類を確認して予約するのがおすすめですよ~

投稿: まきすけ | 2010年8月 3日 (火) 17時56分

グルメには程遠いわたくしですが
実はこの本店に行ったことがあります。
確か妊婦になる前だったので
2005年だったかなぁ。
そんなに予約が取れない感はなかったのですが
今はとりにくいんですね~
とっても個性的で
ほかのお客さんもほとんどいなくて
体にも心にも優しいお店だったのを覚えています。
後数年は行けないなぁ…。

投稿: ぱんだ | 2010年8月 4日 (水) 13時34分

清澄の里 栗さんですね。
ありがとうございます。
芦屋のパンやさんも早速、登録です。
お店のセレクト理由に毎度興味が湧きます。
まきすけさん流のこだわりから目が離せないです。

投稿: まきko | 2010年8月 4日 (水) 23時38分

ぱんださん

以前に行かれていたのね~!
今のふたりのお子さんの年齢だったら、大丈夫だと思うよ。
サービスがいいし、子供にやさしいと感じました。
清澄の里に行かれたお友達も、そういっていましたヨ。

投稿: まきすけ | 2010年8月 6日 (金) 04時36分

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