The Toffee Shopのバター・ファッジ
イギリスの湖水地方ペンリスに、
ファッジという名のお菓子を
90年前から、伝統的な製法で作り続けているお店があります。
“The Toffee Shop(トフィー ショップ)”
チャールズ皇太子も、トフィー ショップのファッジの大ファンで、
以前、お店に訪れたそうで、
トフィー ショップにはチャールズ皇太子がファッジを作る姿の写真が掲げられているそうです。
さて、「ファッジ」なるもの、日本人にあまりなじみがないと思います。
材料は、砂糖、バター、牛乳、シロップ。
これを、生キャラメルを作るときのように、大鍋で火にかけて丹念に練り上げていきます。
(写真左:阪急百貨店HPより引用)
英国版の生キャラメルと評されることもありますが、
生キャラメルとは全然違います。
かたさともろさを併せ持っていて、
手で割ると、かたいながらも、ほろっと崩れるように割れます。
口に入れて、
歯で砕くようにして食べると、砂糖の甘さが立ち、
シャリシャリ感というか、サクサク感というか、
たとえようのない、食感で、崩れていくようになくなります。
シャリシャリというのは、砂糖の微細な結晶がつくり出す食感です。
詳しい製法や配合は全く知りませんが、
この材料を混ぜ合わせると、砂糖濃度がかなり高いものになり、
それを加熱して少し煮つめて、
砂糖を過飽和状態にして、
温度を下げて、よく混ぜたら、
一度溶けた砂糖が、再び微細な結晶として出てくるという性質を
利用したお菓子だと思います。
私は、口の中で噛み砕くのではなく、
舌の上で転がすようにして、少しずつ溶かしながら味わうのがおすすめです。
このほうが、おだやかな甘味、バターの風味が感じられるからです。
一口目、口の中で溶けていくこの味になつかしさを感じました。
「どこかで食べたことがある!」と味の記憶をたどると、
チェルシーのバタースコッチ!
(を、超高級にした感じですよ)
もちろん、チェルシーなんかに例えると、チャールズ皇太子様ゴメンナサイですが、
なんとなく味のイメージが伝わると思います。
おいしく淹れた香り高い紅茶とともに、
ひとかけら、召し上がれ! というお菓子です。
“The Toffee Shop”
7 Brunswick.Road, Penrith, Cumbria CA117LU
HP→コチラ
日本でもネットショップで買えます→コチラ
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コメント
私が生まれて初めてファッジを食べたのは20歳の時、カナダで食べました。まきすけさんが言うような美味しさはまったくなく(お店が悪かったのかも。。)
正直、自分の中で想像していた触感と相当違っていたので、がっかりしたのを鮮明に覚えてます
そっか~。ファッジってそういう風に作るんだね。
まきすけさんのブログは勉強になります
投稿: kumi | 2009年10月15日 (木) 21時13分
kumiちゃん
実は、私もファッジ自体、甘さが突出した感じが、そんなに得意ではないんだよね。なーんて、ほとんど食べ比べたことがないから、あまり言えないけどね。
でも、トフィーのものは、ゆっくり口で溶かして味わうと、なるほどと思いましたよ。
今は生キャラメルが日本では流行りまくっているけれど、
同じような材料でも、温度を低くして、よく混ぜることによって、
なめらかなシャリ感が出るというところが、おもしろいなとおもったよ。
と、またまた脳みそで食べてしまいました
投稿: まきすけ | 2009年10月15日 (木) 23時30分